2009.7.23
夏柑糖(なつかんとう)。子供の頃、祖母が厚い皮をむき、砂糖をまぶして美味しそうに夏みかんを食べていた。幼かった僕は、その美味しさより酸っぱさが強烈でどうも好きになれなかったものだ。そして、最近その夏みかんが世間から姿を消した。百貨店に行っても甘夏(夏みかんの改良型)やグレープフルーツは各種あるけれど、夏みかんは殆ど見かける事がない。さて、この夏柑糖と云う夏みかんのゼリー。正確には、ゼラチンを使ったゼリーではなく、寒天を使った夏みかんの和菓子だ。京都の老舗の菓子処『老松』が夏の時期だけの御菓子として全て手作業で作る逸品。口の中で寒天がほどける様に溶けていくと、甘味と苦味がバランス良く広がって、爽やかな後味となる。原料となる本物の夏みかんは、今や萩と和歌山の一部だけで生産される貴重な品らしい。時代の流れの中、少しでも長く作り続けて欲しいと思う。
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昔からずっとこの夏のお菓子を食べてみたいなって思ってました。先日、京都のライヴの時に頂きました。ホントにアリガトウ御座いました。感謝です。
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